暑さに負けず~バンバンジー

連日、蒸し暑い毎日、いかがお過ごしでしょうか。
日射しがつよく、気温も体温と変わらない数値…
熱中症にならないよう、くれぐれもご注意ください。

猛暑の中では、食欲が落ちて、冷たい口当たりのいいものばかり
欲しくなりがち。
ビールや冷たい飲み物ばかり飲んでいる、とか、
お素麺を、具なしでツルツル流し込んでいる…
などということはありませんか。

こんな時こそ、しっかり、栄養のあるものを食べて、
猛暑を乗り切りたいものです。

真夏のお勧め献立は、バンバンジー!
ビールにも合いますし、
冷たいお素麺との相性もバッチリ。
(冷麺や冷やしうどんも…もちろんご飯にも!)
ごまの風味とピリ辛が 食欲をそそります。

バンバンジーといえば、付け合せの野菜は、
トマトときゅうり。

トマトに含まれるリコピン、最近よく耳にする成分ですが、
抗酸化作用があり、疲れた身体の元気を回復する働きや、
紫外線から肌の守る作用があります。
脂質を含むごまと一緒に食べることで、リコピンの吸収率が高まる、
という、嬉しい効果があるのです。

そしてきゅうり。
きゅうりは、栄養があまりないイメージがありますが、
身体にこもった熱を取り除く働きやがあり、また、
水分が多いことから、熱中症予防に効く野菜、と
注目を集めています。

さて、
バンバンジーは、漢字で書くと
「棒棒鶏」
焼いた鶏肉を棒でたたいて、
やわらかくしたことから 来ているそうです。

棒でたたかなくとも、
やわらかくする、簡単なポイントがあります。

ゆでたあと、ゆで汁に浸けたまま冷ますことです。

ゆでてすぐに引き上げてると、冷める間に水分が逃げるのですが、
浸けておくと、鶏肉には水分が保たれ、
しっとりとジューシーな仕上がりになります。

ごまの香り高いたれをたっぷり添えると、
野菜もたくさん食べら、また、
ゆで汁は、スープにも使えます。

今晩のおかずにいかがですか。

015

◆バンバンジー
【材料】(約4人分)
   鶏もも肉大1枚  
   A【ねぎの青いところ・生姜の皮 適宜
     酒大さじ1、塩こしょう少々】
   B【白練りごま・酢・醤油 各大さじ2、白すりごま・砂糖 各大さじ1、
     おろし生姜 少々、 金ごま油・ごまらあ油 各少々】
    きゅうり 1本、トマト(小)2~3個
【作り方】
   1.鶏肉は、ぶあつい部分に包丁を入れ開き、均一にしする。
   2.フライパンを熱し、1を皮目から焼く。強めの火で、パリッとするまで焼く。
   3.鍋に水2カップとAを入れ沸騰させ、2の鶏肉を入れて
     火を弱めて15分ほどゆでて、そのまま冷ます。
   4.Bの材料を混ぜて、ごまだれを作る。
練りごまに砂糖と3のゆで汁(約大さじ1)を混ぜ、ほかの材料を
     まぜていく。
   5.器のトマトの薄輪切り、きゅうりの細切りをのせ、
     3の鶏肉を7~8mm巾に切ったものをのせて、ごまだれをかける。

  ※ 鶏肉は、ささみや胸肉など、お好みの部位でどうぞ。 
    ささみや胸肉は、焼かずにゆでるだけでOK。
    もも肉は、油をひかずに皮を焼くことで、香ばしさが出ます。
  ※ ゆで汁は中華スープなどにどうぞ。
    春雨やわかめ、豆腐を具に、塩こしょう、うす口醤油で味付け。
  ※ きゅうり、トマトのほかに、もやしやレタス、オクラなども
    よく合います。
 ※ ごまだれは、野菜にもよく合います。
    野菜炒めの調味料に使ってもおいしいです。

【今回使用したのはコチラ】

ねり白150
練りごま(白)


金ごま油290
金ごま油


すり白
すりごま(白)


ごまらあ油60 
ごまらあ油

大暑~サラダそうめん

きょうは、二十四節気のひとつ「大暑」。
暦の上では、一年で一番暑い日となっています。

実際は、梅雨明けしたばかり、
これから八月、最も暑い日々がやってくるのですが…

大暑は、夏休みに入ったばかりの頃、
そして、土用の期間でもあります。

「土用」といえば、実際には年に4回、季節の変わり目にあたりますが、
「土用の丑」の影響か、夏の土用が一番有名です。

今年は、土用の入りが、7月20日。
土用の丑の日は、7月24日。
そして、土用の明けは、立秋の前日、8月7日 です。

土用の入りには、京都では、「土用餅(あんころ餅)」を
暑気ばらい、邪気ばらいに いただきます。
そして、「土用丑」は、言わずと知れた、鰻をいただく日。
夏バテしないように、栄養価の高い鰻で体力をつけるという、
江戸時代中頃からつづく風習です。(平賀源内発のアイデア
と言われていますが…)

ほかに土用のつく言葉に
「土用干し」があります。
衣類や書籍などを、日に干して、風を通して、
虫やカビがつくことを防ぐこと言います。

「土用照り」という言葉もあるよう、つよい日差しになる頃。
健康管理に気をつける時季、という意味で、
ひときわ暑くなるこの時季に、鰻やあんころ餅を食して、
元気をつける、という古人の知恵なのでしょう。

いまは、昔よりも、夏の気温が高くなり、暑く、過ごしにくくなっています。
猛暑日に熱帯夜がつづき、食欲が減退することも
あるでしょうが、「食」は健康の源。
冷たい口当たりのいいものばかりを摂らず、栄養面に
気を配ってください。

きょうは、つるっと食べやすいそうめんを、
サラダ仕立てにしてみました。
いつもと違う盛りつけで、視覚で引きつけられ、そして
ごまの風味に食欲をそそられます。
野菜やたんぱく質も一緒にとって、元気に夏を乗り切りましょう。

065

◆ サラダそうめん~ごま香る
【材料】(2~3人分)
    そうめん 2束、 トマト 1個、 ツナ缶 小1缶、
    大豆の水煮 約1/2カップ、  金ごま油 大さじ1/2
    白すりごま 大さじ2、 めんつゆ 適宜  塩 少々
    添え野菜【きゅうり 1/2本、 みょうが 1個、 ゆで枝豆 少々】    
    ごまらあ油 お好みで少々  
【作り方】 
      1.トマトは食べやすく乱切りにし、ツナと大豆、
       金ごま油、めんつゆ大さじ2を混ぜる。
     2.みょうがは斜め細切りにし、枝豆はさやから出す。
       きゅうりはすりおろして塩少々を混ぜる。
     3.そうめんはゆでて流水で洗って冷やし、ざるにあげ、
       大きめのフォークで、くるくる巻いたものを、一かたまりずつ
       お皿にのせる。
     4.3のそうめんの上に
       (フォークをぬいたところが穴になってるので、そこに)
       1をのせて(入れて)、上に2の添え野菜を飾り、   
       白すりごまを全体にかける。
     5.いただくときに、めんつゆを全体にかけて、お好みで
       ごまらあ油をたらして、どうぞ。

※ 添え野菜は、ほかに、おろし生姜、青じそなど、お好みものもを…

※ 麺つゆ(漬けつゆ)の材料と作り方
  【水なしで、もちがいい麺つゆ(約3倍濃縮) 約2カップ分】

  濃口しょうゆ 1カップ、みりん3/4カップ、酒1/3カップ
  昆布 約5cm角、 かつお節20g、干しいたけ2枚

  1.材料を全部鍋に入れて、(時間があれば、しばらくおく)
    弱火で加熱する。
  2.沸騰すると弱火で5分煮て、火をとめてそのまま冷まし
    濾す。

【今回使用したのはコチラ】

金ごま油290
金ごま油


すり白
すりごま(白)


ごまらあ油60 
ごまらあ油

はもの落とし~祇園祭の献立

コンチキチン コンチキチン ♪
京都の街中を歩くと、祇園囃子が聞こえてきます。

この音を耳にすると、
祇園祭の光景が頭の中に浮かび、
むせ返るような蒸し暑い京都の空気まで
感じられるほどです。

コンチキチン…
まさに、七月の京都を象徴する音です。
コンチキチンの祇園囃子を聞くと、
この夏、無病息災で過ごせる、と言われています。

そもそも、祇園祭は、平安時代、各地で疫病が流行した時に、
疫病退散を祈願したのが起源。
神社と町衆の力で、1100年以上、
脈々と受け継がれているのです。

7月1日から始まった祇園祭。
10日から「鉾建て」「山建て」が始まり、
山・鉾が組み立てられて…

12日からは「曳き初め」。
「曳き初め」は、山鉾巡行を前に、鉾を試しにひく
試運転のようなものです。
本番の山鉾巡行とは違って、
「曳き初め」は一般の人も鉾をひくことができます。

そして、
明日14日から16日の3日間は、
宵山。
夜は、山鉾の提灯に火が入り、祇園囃子の音が響き、
お祭りの雰囲気が盛り上がり、たくさんの人々で賑わいます。
山鉾町の町屋で飾られる、家宝の屏風、道具などを
見ることもできます。

さて、
祇園祭の時季に美味しいものといえば、
はも(鱧)です!

別名「鱧祭」と呼ばれるほど、
祇園祭とはもは密接な関係です。
というのは…
海から離れた京都では、交通の便が悪い昔、
真夏に「鮮度のいい魚」を手に入れることは至難の業でした。
が、ずば抜けて生命力の強い鱧だけは、瀬戸内から
生きたまま京都に運ばれたそうです。

祇園祭の時季に、脂がのってまさに旬、そして
この暑い夏に入手できた唯一の魚だったことから、
夏の京都に欠かせない魚となり、祇園祭にいただく習慣が
根づいたのでしょう。

ただ、鱧には硬い小骨が多く、そのまま食べることができません。
そこで、皮を残して、細かく身を(小骨のついた身を)切る
「骨切り」という手法が工夫されたのです。
一寸(約3cm)を約24 切り込む、という細かさ、
これは、家庭では難しいので魚屋さんにやってもらいます。

骨切りした鱧は、いろいろなお料理に使われますが、きょうは
鱧ならではの、鱧の落とし、を作ってみました。

熱湯に「落とし」て、さっと引き上げ、氷水でさっと冷やし、
すぐに水を切って盛り付けた「鱧の落とし」
熱湯に入れた途端、皮がちぢんで丸まり、骨きりした身の切り目が
開いて、花が咲いたようになります。

梅肉だれや、辛子酢味噌、わさび醤油でいただきますが、
酸味のあるたれが、たん白な鱧の旨みを引き立てます。

ちょっと胡麻の風味を加えた二つのたれをご紹介します。
「鱧の落とし」の状態でも売っていますが、家庭で作りたてを
食べるのは、格別の夏の味です。

026

◆はもの落とし
   
【材料】(約4人分)
     はも(骨きりしたもの)1尾分、 塩 少々 
     A 梅肉だれ【梅干し大1個、みりん・醤油 約小さじ1/2、
             白すりごま 小さじ1】
     B 辛子酢味噌【白味噌 大さじ2、白練りごま 小さじ1、
             酢・砂糖 各大さじ1、練り辛子・塩 各少々】
     添え(青じそ、赤のり、菊花…ほかに、大根、きゅうりの千切りなど
         お好みで)
【作り方】
  1.梅肉だれを作る。梅干しを包丁でたたいてベースト状にし、
    Aの【 】内の残りの材料と混ぜる。
  2.辛子酢味噌を作る。Bの【 】内の材料を全部混ぜる。
  3.はもは、2~3cm幅に切る。鍋にたっぷりお湯を沸かし、塩を入れる。
  4.湯は、かるく沸くくらいの火力にして(ぐらぐらではなくふつふつ)
    はもを2切れずつそっと入れ、くるっと花が咲いたように丸まり、
    白くなると、氷水にいれて冷やし、さっと上げて水分をとって器に盛る。
    (加熱は30秒くらい)
  5.梅肉だれ、辛子酢味噌、お好みでつけてどうぞ。

  ※ A、Bのたれは、それぞれ、お好みの味に分量を調節してください。
  ※ 4で、一度にたくさん入れてゆでると、湯の温度が一気に下がるので、
   少しずつ入れます。
  

【今回使用したのはコチラ】

すり白
すりごま(白)


ねり白150
練りごま(白)

七夕 素麺の生春巻き~ごま風味

きょう七月七日は、
五節句のひとつ、七夕。そして、
二十四節気の 小暑でもあります。

小暑は、梅雨明けが近づき、暑さが本格的になる頃で、
この頃から暑中見舞いを出し始める、とされています。
(大暑(今年は7月23日)から、という説もあります)

さて、
7月7日は、ほかに
いろいろな日でもあるのです。

● ゆかたの日
七夕の日、女の子は色結び、7本の針と瓜を供え、裁縫の上達を祈願し、
着物に感謝する日だった、という中国の故事に因んで。

● 川の日
7月は河川愛護月間であり、そして、
七夕伝説の天の川のイメージから。

● 竹・たけのこの日
「かぐや姫がから生まれた日は7月7日ではないか」という説から。

● ギフトの日
七夕は、牽牛と織女が年に一度出逢う日ということから。

● 香りの日
七夕にちなみ「化粧品をプレゼントしよう」という販売促進のため。

● 乾しいたけの日
乾しいたけの「旬」が6~7月であり、また、
七夕の星(ほし)と乾しいたけの「ほし」の語呂合わせから。

● 素麺の日
平安時代の書物に「七夕に素麺を食べると大病にかからない」
と書かれていたことから、7月7日に宮中でそうめんを食べていた習慣が
一般に普及したため。
また、そうめんを天の川にみたてられることから。

…こうして見てみてみると、
どれも七夕にちなんでの記念日になっています。

改めて、七夕まつり(笹の節句)は
日本人にとって、大切な行事なんだなぁと思います。

この日、いろいろな色の短冊に願い事を書いて、
笹に結んだり、星飾りをつけたり、
子供にとって、ひなまつりや子どもの日とならんで
楽しい大切な日であることからも窺えますね。

きょうの七夕は、あいにくの雨。
梅雨の時季なので、雨になることが多いのですが、
七夕伝説の織姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)
を含む、夏の大三角形も見られそうにありません。

食卓に、ちょっと七夕らしさを演出してはいかがでしょう。

038

素麺を包んだ生春巻き。
ごまだれにつけていただきます。
素麺、そして、切り口が星型のオクラ、
星の型抜きをした黄ピーマンが、七夕気分を
盛り上げてくれます。

◆ 素麺の生春巻き~ごま風味
【材料】(3~4人分)
    素麺 1束、 生春巻きの皮 4枚、
    水菜、貝割大根、赤・黄ピーマン、オクラ 各適宜
    オクラ小8本、 カニかま 1/2パック、卵 2個
    塩 少々、 金ごま油 適宜、白すりごま 大さじ1~2
    ポン酢 適宜     
【作り方】 
     1.素麺はでゆでて洗って水気を切り、金ごま油、塩で下味をつける。
     2.水菜、貝割大根は洗って水気を切っておく。
     3.赤ピーマンの細切り、オクラはゆでておく。
     4.卵は、薄焼き卵にして細切りにしておく。
       (または、卵焼きにして、棒状に切る)
     5.生春巻きの皮をさっと水で戻し、2、3の野菜、4の卵、
       カニかまをのせ、白すりごまを散らして巻き、食べやすく切る。
     6.ポン酢に、金ごま油、すりごまを加えたたれを添えていただく。

     ※ ゆでた素麺に金ごま油で下味をつけると、素麺がくっつかず
       扱いやすく、また風味がぐんとよくなります。
     ※ 具は、ほかに、きゅうり、ゆで海老などもお好みのものを
       巻いてみてください。

【今回使用したのはコチラ】

金ごま油290
金ごま油


すり白
すりごま(白)