はやいもので、年が明けて四週間ほど経ち、
さすがにお正月気分も、すっかり過ぎ去ったことと思います。
一般的には、「正月」は、三が日や、お正月休みの間、
とされることが多いですが、
「正月」は、一月の別名。
一月一日から三十一日までの一ヵ月が正月です。
ちなみに、
「三が日」は、文字通り、一月一日、二日、三日の三日間です。
元旦である一日は、国民の休日ですが、
二日三日も、官公庁やほとんどの企業で休み、多くの交通機関で休日ダイヤ、
四日からが平日扱いです。
(サービス業、観光業など一部は休日にはなりませんが…お疲れ様です)
そして、「松の内」は、地域によって異なりますが
関東をはじめ、多いのが一月七日まで。
関西は、一月十五日まで。
(ほかに、十日、二十日、という所もあるようです。)
「松の内」とは、正月飾りの一種、松飾りを飾っておく期間のこと。
松を飾って「神を待つ」という意味があり、年神様をお迎えするためのものです。
年神様とは、新年の神様であり、祖先の神様。
お正月の行事は、そもそも、年神様をお迎えするためのもので、
「松の内」は、年神様が家に滞在され、おもてなしをする期間です。
神様にお供えしたものには、霊力が宿ると言われており、
年神様へのお供え物であるお節料理を食し、一年の健康や幸せを祈ります。
最近、お節は食べない、という人が増えていると聞きますが、
いろいろな意味を持つお節料理、後世に受け継いでほしいものですね。
さて、
この年神様ですが、初日の出とともに来られるそうです。
お節料理の中で、日の出を象徴しているもの、
それは紅白の「かまぼこ」です。
赤は、おめでたい色、そして魔除けの意味があり、
白は、神聖、清浄を表しています。
そんなおめでたいかまぼこに、
ちょっと手を加えて、こんな一品を作ってみました。
「揚げかまぼこの南蛮漬け」です。
「揚げかまぼこ」といっても、
いわゆる「さつま揚げ」のようなものではなく、
ここでは、板についたかまぼこを薄切りにして、揚げたものです。
1~2ミリに薄く切ったかまぼこをごま油であげ、
長ねぎ、にんじん、ピーマンを入れた南蛮酢で漬けた一品…
薄切りのかまぼこを揚げると、とても食感がよく美味しいのです。
表面はカリッとしているのですが、
歯応えがしっかりある、あとを引く食感、そして、ごま油の香り。
揚げたてそのままでも美味しいのですが、
野菜のたっぷり入った南蛮酢に漬けると、風味がよく
お惣菜風になります。
是非おためしください。
◆揚げかまぼこの南蛮漬け
【材料】(約4人分)
かまぼこ 1本、 ごま油 適宜
長ねぎ 1本、 にんじん 小1本、(赤)ピーマン 1コ、
A【酢・だし 各大さじ3、砂糖 大さじ1~2、塩 少々、
みりん・うす口醤油 各小さじ1】
黒すりごま 大さじ1~2、
青味(ゆでたスナップえんどうや三度豆、水菜など)適宜
【作り方】
1.かまぼこは薄く切って(1~2mm)、ごま油で素揚げする。
2.長ねぎ、にんじん、ピーマンは、約5cm長さのせん切りにする。
3.Aを混ぜてさっと煮立てて、2を漬けておく。
4.1の揚げかまぼこを器に盛り、3をかける。
すりごまを散らして、青味を添える。
【今回使用したのはコチラ】
(白)ごま油