きょうは二十四節気の「白露(はくろ)」
大気が冷えてきて、草花に朝露が宿り始める頃
とされています。
まだ日中は夏の暑さですが、空を見上げると秋らしいうろこ雲、
朝晩はひんやりした空気が感じられます。
そして、日が暮れるのが、急にはやく感じられ、
物寂しさを覚える時季ですね。
次の二十四節気は、昼と夜の長さが同じになる「秋分」
「白露」には、秋分までの期間という意味もあります。
白露の期間を三つに分けた七十二候は、
・草露白(草に降りた露が白く光る)
・鶺鴒鳴(鶺鴒が鳴き始める)
・玄鳥去(燕が南へ帰って行く)
となっています。
七十二候の名称は、それぞれ、気象の動き、動植物の様子の変化など
を表しているそう。
あまりピンと来ないものもあるのですが(私には…)
風情がありますね。
きょうから9月12日くらいまでは
「草露白」(くさのつゆしろし)
朝露は一日の気温差が大きいときに発生しやすいそう。
朝の草花を見て、季節感を味わう…
忙しい朝ですが、そんなゆとりをもって過ごしたいものです。
朝食もゆとりをもっていただければいいですね。
この時季、朝ごはんの汁物に「冷や汁」はいかがでしょう。
「冷や汁」は、日本各地に郷土料理としてあるようですが、
有名なのは宮崎県のもの。
あじの干物をすり鉢でつぶしてだしでのばす、という作り方を
初めて聞いたときは、ちょっとびっくりしましたが、
初めて食べたときは、素朴な美味しさに、奥深い味に、
ちょっと感動しました。
もともと、忙しい農家の食事に簡単に作れる、という料理だったという
冷や汁。
ごまの香ばしさに、あじのうまみがとけこんだ汁のコクと美味しさ、
きゅうりの歯ごたえとさっぱり感、おつゆの味をすったお豆腐のボリューム、
生姜、青じそ、みょうがなど薬味の風味…万人に好まれる味です。
あついご飯(麦ごはん)の上に、冷たくした冷や汁をかける、
という食べ方が本来の食べ方のようです。
我が家では、一汁として、ご飯と一緒にいただいていますが、
素麺やうどんにも合います。
夏の疲れが出やすい今日この頃、
栄養たっぷりで、ごまの香りが食欲をそそる冷や汁、
ぜひ作ってみてください。
◆ ごまたっぷり冷や汁
【材料】(約4人分)
あじの干物 1尾、 白炒りごま 大さじ4~5、 味噌 60g
だし汁 2~3カップ、 木綿豆腐 1/2丁
きゅうり 1本、 生姜 1かけ、青じそ 5枚、 みょうが 2個
【作り方】
1.あじの干物は焼いて、頭、骨、ぜいごを取り除く。
2.味噌はホイルに平たくのせて、グリルかオーブントースターで
焦げ目をつける。
3.きゅうりは薄い輪切りにして、塩もみして絞っておく。
木綿豆腐は、食べやすくほぐして水を切っておく。
4.生姜はすりおろし、青じそは千切り、みょうがは薄切りする。
5.ごまを炒ってすり鉢ですり、1も入れてすり合わせ、
そぼろ状にして、2も加え混ぜる。
6.5にだしを加えてのばし器によそい、3を入れ、
4の薬味をのせる。
※ ごまは、炒ってからすると、さらに香りと風味が引き立ちます。
ちょっと一手間ですが。。。
※ あじの干物は、グリルで焼いても、フライパンで焼いてもOK。
※ 味噌の塩分は色いろなので、味見をしながら
だしの量を加減してください。
※ 薬味は、お好みで、もみ海苔や、刻み三つ葉を添えても。
※ すり鉢の代わりにフードプロセッサーを使ってもいいのですが、
すり鉢ですると、細かくなりすぎず、やさしい口当たりに
仕上がります。
【今回使用したのはコチラ】
炒りごま(白)