秋の七草から~くずたたきの香味ごまだれ

九月半ばとなり、日に日に秋の気配が濃くなる今日この頃です。
昨日、はぎの花が風に揺れているのを見かけ、
日中はまだ夏の暑さでしたが、急に秋の風を感じました。

はぎは「萩」 草かんむりに秋、
秋の代表のような花です。
秋の十五夜には、お供えのお団子に すすきと萩をそえます。

万葉集では、なんと、萩が 植物の中で一番たくさん詠まれているそう。
梅や桜よりも多いというのは、ちょっと驚きです。
萩の 可憐でたおやかな姿は、
古くから日本人に愛されていたのでしょう。

京都市内に萩の見所は多く、平安神宮、妙心寺、龍安寺、光悦寺、天龍寺 等など
あちらこちらの寺社で美しい萩の花を見られます。
中でも、「萩の宮」とも言われる梨木神社(上京区)では
「萩まつり」が毎年9月、敬老の日の頃に催されます。(→
同じ頃、左京区の常林寺では「萩供養」があります。( →

さて、萩は秋の七草の一つとしても有名ですが、
あとの六つの花もご存知でしょうか。
私は、五・七・五・七・七の短歌のリズムで覚えています。

はぎ ききょう
くず ふじばかま おみなえし
おばな なでしこ 秋の七草

* 萩 桔梗 葛 藤袴 女郎花 尾花 撫子 *

秋の七草は、春の七草のようの食するのではなく、見て楽しみます。
(中には、民間薬になるものもあるようですが)
(春の七草は、七草粥でいただき、邪気を払い無病息災と五穀豊穣を祈願)
唯一、くずは、その根からとれるでんぷん=くず粉を、食材として使います。

くず粉は、くず湯やくず餅など和菓子をつくるほか、
汁物にとろみをつけたり、食材の口当たりをよくしたりするのに使います。
片栗粉でも代用できますが、くず粉は、漢方薬としても重宝され、
体を温める働きがあるほか、健康効果も高く、やさしい口当たりもよいのです。
片栗粉でとろみをつけたあんは 時間がたつと水っぽくなりますが、
くず粉だと、とろみが継続します。

きょうは、くずたたきをご紹介します。
くずたたきとは、豚肉や鶏ささみ、魚介類などにくず粉をまぶして
ゆがいたもの。つるりとした口当たりを楽しみます。
そのままゆがいただけの物とは違って、なめらかな食感が魅力的で
素材の旨みが封じ込められ、深い味わいです。

きょうは、豚肉薄切りのくずたたきに
香りのいいごまだれを添えました。
是非、作ってみてください。

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◆豚肉くずたたきの香味ごまだれ
【材料】(約4人分)
   豚肉(薄切り)200g、 くず粉 大さじ2、 酒・塩 各少々
    きゅうり 1本、 青じそ 3枚、 みょうが 1個、
   貝割れ菜1/2パック、すだち1個
    レタス 3枚(サニーレタス、プリーツレタス)

   香味ごまだれ【白練りごま大さじ2~3、 酢大さじ2、 醤油大さじ1
            みりん・塩 各少々、生姜 小1かけ、白すりごま 大さじ1
            金ごま油 少々】
【作り方】
   1.くず粉は、塊があるので、ざる等を通して粉状にする。
   2.生姜は皮をむき、みじん切りに、きゅうりはピーラーでひらひらに、
     青じそはせん切り、みょうがは薄切り、貝割れ菜は半分に切り、
     レタスはちぎっておく。
   3.香味ごまだれの材料を全部混ぜておく
   4.ラップの上にくず粉を茶こしでうすくふり、上に豚肉を並べ、
     肉の上にもくず粉を茶こしでふりかけ、上からラップでおおい、
     全体を軽く押さえる。
   5.熱湯に、酒、塩、生姜の皮を加え、3の豚肉を入れて色が変わると
     キッチンペーパーの上にあげ、粗熱をとる。
   6.器に2の野菜と4の豚肉をのせて、香味ごまだれを添える。
   
   ※ 野菜は、ほかに、水菜やセロリ、スプラウトなど、お好みで。
   ※ 香味ごまだれのほか、大根おろし+ポン酢+すりごまも
     さっぱりしておいしいです。

【今回使用したのはコチラ】                                            

金ごま油290
金ごま油


ねり白150
練りごま(白)


すり白
すりごま(白)