残暑お見舞い申し上げます。
立秋を過ぎても暑い毎日がつづくのは 毎年のことですが、
今年の夏は、ひときわ暑いように感じます。
さて、京都の夏は、祇園祭が終わって八月になると、
お精霊さん(おしょらいさん)をお迎えする行事があります。
お迎えする八月十三日、
この頃から、お盆休みに入る方も多いのではないでしょうか。
我が家では、朝からお供えするものを揃えました。
お花をいけて、大きな蓮の葉の上に果物を盛り、
餅菓子をお供えしました。
それから、苧殻(おがら・麻の幹)を燃やして迎え火にします。
苧殻は、何本か束ねたものを入手しましたが、
迎え火にした残りは、20cm位の長さにして、
お箸のかわりにお供えに添えるのです。
お送りする十六日の朝まで、
精進の献立(ご先祖さまが生前好きだったもの等)を
お供えする…というのが
昔ながらの「おしょらいさん」の行事です。
「盆と正月」という言葉があるように
お盆休みは、離れている家族が集まって過ごすことが
多いと思います。
おじいちゃんおばあちゃんの世代から小さい子供さんまで、
何世代にもわたって、久しぶりに集まれる大切なひととき。
みんなが集まった時に、こんなおやつはいかがでしょうか。
寒天で黒豆を寄せた 黒豆羹に、
黒ごまの甘いたれをかけたものです。
寒天は、海藻から出来ているので、ゼラチンと違って
精進のおやつになります。
また、寒天には、身体の熱を下げる働きもあるので、
暑い夏にはぴったり。ひんやりした口当たりのよさは
食欲のないときでも、つるんと口に入ります。
手軽な粉寒天を使うと、下準備もいらず、また、
寒天は固まるのがはやいので、短時間で、
多人数分ができます。
表示よりも水が多めのレシピで、
やわらかい口当たりが、好評です。
◆ 黒豆羹の黒ごまだれ
【材料】(8~10人分)
粉寒天4g(小袋1袋分)、 水 4カップ、 砂糖 20g
黒豆(甘納豆や甘煮) 約30粒
A【黒砂糖 大さじ3~4、水・みりん 各大さじ2】
黒すりごま 大さじ4、醤油 ほんの少々、きなこ 適宜
【作り方】
1. 水に粉寒天を振り入れ、混ぜながら煮る。
煮立つと、火を弱めて2分ほど煮て、砂糖を入れて
溶かし混ぜる。
2.粗熱がとれると、水でぬらしたバットなどに流し入れて、
黒豆を散らして冷やし固める。
3.Aを鍋に入れて煮溶かし、少し煮詰める。火を止めて
黒すりごまと醤油を混ぜる。
4.2を切り分けて、器に盛り、3の黒ごまだれをかけ
お好みできなこもかける。
※ 流し固めた黒豆羹は、小さく切り分けて器に入れると
また、違った雰囲気になります。
※ かための食感がお好みの場合は、水を3カップくらいに
減らしてください。
※ 砂糖の量や種類は、お好みで加減してください。
寒天に入れる砂糖は、透明感を出したい時はグラニュー糖や
白砂糖。ヘルシーに仕上げたい時は粗糖やきび砂糖、黒砂糖
を加えると、深みのある茶色の、黒糖風味になります。
※ (市販の)黒蜜に、黒すりごまを加えると、手軽にできます。
※ 黒豆以外でも、小豆、白花豆などお好みで。
大人向けには、黒豆をラム酒に漬けたものを加えると
風味が出ます。
【今回使用したのはコチラ】
すりごま(黒)