ハッセルバックポテト~ごま油風味

「ハッセルバックポテト」

ご存知でしょうか。
日本では、今まであまり聞き慣れぬ言葉でしたが、
最近、料理雑誌やネット上で、ときどき見かけます。

こんなポテト料理です。
    ↓
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そもそもは、スウェーデンの家庭料理で、
アコーディオンポテトとも呼ばれ、付け合わせとして
供されているようです。

アコーディオンポテト…というのは、蛇腹状の切り込みが
入っている形から、わかりますね。

ハッセルバックポテト…という名の由来は、スウェーデンのレストランの
名前からきているそうです。

ちょっと目を引くお洒落な姿が印象的、
外はカリっとしていて、中はほくっと柔らかい食感。

じゃが芋を切り離さないように、薄く切れ目を入れ、
お好みのオイルをかけ、好きな味をつけて、好きなものをはさむ。
いろいろなアレンジを楽しむことが出来ます。

オイルは、オリーブオイルを使うことが多いようですが、
今回は、ごま油で作ってみました。
ごまの香りが食欲をそそる、ごま油香るハッセルバックポテト、
是非作ってみてください。インパクトのあるポテトに
食卓がにぎわい、歓声が上がります。

じゃが芋には、意外にビタミンCがたくさん含まれています。
しかも、じゃが芋のビタミンCは、加熱しても壊れにくいそう。
だんだんと寒くなり、風邪をひきやすい季節、
ビタミンCたっぷりのじゃが芋を食べて、
元気に過ごしましょう~♪

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◆ハッセルバックポテト~ごま油風味
【材料】
じゃが芋(メークイン) 大2個
ごま油 小さじ4+少々
A【醤油 少々、細ねぎ1本】
B【ミニトマト2個、パルメザンチーズ 小さじ2】
塩・こしょう 各少々

【作り方】
1.じゃが芋を皮ごとよ~く洗い、皮付きのまま、
  横に3~5ミリ間隔に切れ目を入れていく。 
  割り箸などではさむように切れば、切り落とす失敗がない。
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 (間隔が厚めならホクホク、薄めならクリスピー
    になるのでお好みで調整)
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2.切れ目の間をよく洗い、約10分水にさらす。
  (デンプンでくっついて開かない場合があるのでよく洗う)
3.水気をふいて、ごま油を、じゃが芋の切れ目の間に入る
  ようにかけ、塩こしょうをふりかけ、220℃に温めたオーブンで
  40分程焼く。
4.一旦、取り出して、1個には、醤油をかけ、刻みねぎを散らす。
  もう1個は、切れ目に刻んだトマトをはさみ、パルメザンチーズをふる。
  ごま油少々をかけて、再びオーブンに入れて、5分程焼く。

※ 焼き時間はじゃが芋の大きさによって調節。
  仕上がりは、表面がカリッ、中がほくほく~♪

※ お好みで、切れ目の間にはハーブ(にんにくやローズマリー、バジル等)、
  ベーコンの小切など、はさんでも美味しいです。
 

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油

和食の日によせて~青菜のごま和え

きょう11月24日は「和食」の日です。

一昨年、「和食―日本人の伝統的な食文化」が
ユネスコ無形文化遺産として登録されました。

そして、「和食」 文化の大切さを再認識するきっかけの日となるよう
11.24(いい日本食)ということで、この日が
和食の日に認定されたそうです。

四季のある日本は、豊かな食材に恵まれ、
独自の食文化「和食」を育んできました。

新鮮で多様な旬の素材を用い、その持ち味を生かした調理法。
「だし」のうま味を上手に使い、動物性油脂の少ない献立は、
日本人の長寿・肥満防止にもつながる健康的な食事として、
世界的にも注目されています。

また、春夏秋冬に合う器、季節感のある盛り付けで、
自然の美しさ、四季の移ろいなどの風情を食卓で表現するのも
和食の特色です。

それから、いろいろな行事食―お正月のお節料理をはじめ、
地域の年中行事に根付いた食習慣を
家族や地域で受け継いできました。

「和食」という料理だけでなく、それをとりまく文化、自然を尊び、
食習慣を大切にする姿勢をも含めて
文化遺産となったのです。

ただ、昨今、環境やライフスタイルの変化とともに、
こうした「和食」がだんだん姿を消してきています。

ユネスコ無形文化遺産として登録されたのを機に、
和食文化を見直し、次世代に継承していくことが、
今の私たちに求められている重要な役割なのでしょう。

さて、
「和食の日」にちなんで
今日は食卓に「和食」を盛り込んではいかがでしょう。

「和食」といっても、特別なものではありません。
京都の普段着のおばんざいは、ほとんど和食がベース。

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なんということのないおばんざいも,
こんなふうにお重につめるとちょっと「和」の雰囲気を高めてくれます。
にんじんを菊の型で抜いたり、
れんこんを花切りにすると、視覚にも秋が感じられます。

そして、
「だし」のうまみで、野菜だけでも美味しい。
さらにごまを加えると、風味や香りがよくなるのです。

・卵焼き
・とうがらしとじゃこの炒め煮
・蓮根とにんじんのきんぴら風煮物
・白菜と油揚の煮物
・ほうれんそうと春菊のごま和え
・三色なます(大根・にんじん・干しいたけ)

上の全部の料理に、ごまやごま油を使っています。
コクのある味になるだけでなく、ごま油と一緒に調理することで
カロチンなどは身体に吸収されやすくなります。
ごまも和食文化をしっかりと支えているのです!

きょうは、この中から、ほうれんそうと春菊のごま和えを
ご紹介します。
独特の風味の春菊。
ほうれんそうと合わせてごま和えにすると
それぞれ単独のごま和えよりも
ちょっとオツな味のごま和えになります。

春菊の風味の強さが、混ぜたほうれんそうで和らぎ、また、
ごまの香りがよく合うのです。

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◆ ほうれんそうと春菊のごま和え
【材料】
     ほうれんそう 1把、 春菊 1/3把、 
     A【白すりごま 大さじ2、 醤油 大さじ1/2、 砂糖 小さじ1、
       (濃いめの)だし 大さじ1】  金ごま油 少々

【作り方】
     1.ほうれんそうと春菊は塩ゆでして、しっかり水気を
       しぼって、4㎝くらいの長さに切る。
     2.Aを混ぜて、食べる直前に1を和える。
       仕上げに金ごま油を加え混ぜる。

   ※ ほうれんそうと春菊の割合はお好みですが、
     ほうれんそう多い目がおすすめです。
   ※ お好みで、柚子皮やおろし生姜を添えても、
     美味しいです。

【今回使用したのはコチラ】

すり白
すりごま(白)


金ごま油290
金ごま油

昆布の日に~ごま香る昆布の浅漬け

十一月、といえば、
七五三のお祝い。
「七五三」は、氏神様にお詣りして、無事成長したことを感謝し、
これからの息災と長寿を祈願します。
もともとは宮中や公家の行事で、また、関東方面のことでしたが、
だんだんと一般的に広く行われるようになりました。

「七五三」が、11月15日とされているのは、
旧暦11月が、収穫を終え、その実りを神様に感謝する月であるから、
そして、旧暦15日は、かつては鬼宿日(鬼が出歩かない日)で、
何事をするにも吉である日、だから…と言われています。

今年の11月15日は、日曜にあたり、
また好天だったので、
「七五三」のお詣りするご家族も多かったことと思います。

また、11月15日は、昆布の日でもあるそう。
これも「七五三」と関わっていて、
「七五三」のお祝いにあたるこの日に、
子供たちが栄養豊富な昆布を食べ元気に育ち、
そして昆布を食べることを習慣にしてほしい、という
願いがこめられているそうです。

加えて、今の時期、収穫された昆布が新昆布として
市場に出回ることから、滋養たっぷりの
海からの贈り物に感謝をする気持ちも込められているとか。

昆布は、日本の「食」には欠かせないもの。
その歴史は古く、縄文時代に遡る、とも言われています。

栄養面では、カルシウム、鉄分などミネラルが豊富で、また、
昆布のミネラルは体内への消化吸収率がとても高いのです。

昆布の旨み成分であるグルタミン酸には、
脳の機能を活性化させ、痴呆の予防効果があります。
また、カルシウムは、骨や歯を丈夫にしてくれ、
カリウムは、高血圧の予防、むくみの改善に効果的。

そして、嬉しいことに低カロリー。
「昆布の日」にその栄養と美味しさを再確認しました。

さて、きょうご紹介するのは、
塩昆布を使った浅漬けです。
野菜は、旬を迎えるかぶを使いましたが、
ほかに、大根、白菜、等も、同様に作れます。

昆布のうまみに、ごま油の香りが加わって
即席で、美味しい浅漬けができます。
是非、お試しください。

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◆ごま香る~かぶの塩昆布漬け
【材料】(作りやすい分量、3~4人分)
   小かぶ 2個(150~200g)、(細切り)塩昆布 一つかみ(約5g)
   白炒りごま 大さじ1、 金ごま油 小さじ1、
【作り方】
   1.かぶは、皮をむいて薄切りにする。
     (半月切り。縦半分に切り、切り口を下にして、はしから
      うすく切っていく)
   2.ポリ袋に1のかぶと塩昆布を入れて、軽くもみこみ少しおく。
    
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   3.しんなりすると、汁気をかるくしぼって、ごまを混ぜて
     器に盛り、金ごま油を全体にかける。
   4.かぶに葉が付いていれば、葉を細かく切り、塩をかけてしんなりさせ、
     しぼって、ごま油とごまを混ぜたものを、上にちらす。

   ※ お好みで、鷹の爪や柚子皮を一緒に漬けても
     辛みや風味が加わり、美味しいです。

【今回使用したのはコチラ】

いり白
炒りごま(白)


金ごま油290
金ごま油

のた芋~ごま風味の里芋のとも和え

11月も中旬となり、秋真っ只中。
実りの秋、いろいろな農作物が美味しい季節です。

秋に旬を迎えるものに、里芋があります。
とろんとした口あたりに、ねっとりした食感の中、
ほくっとしたお芋感が美味しい里芋。

里芋は、日本には米(稲)よりも早く、
縄文時代に伝わったと言われています。
山ではなく里で栽培されていたので、
「里芋」と呼ばれるようになったとか。
「小芋(子芋)」とも言われるのは、里芋の親芋のまわりに
小さい芋が付いてできるからです。

親芋から子芋、孫芋…と次々と芋がつき、
子孫繁栄のおめでたい食材とされて、
お正月料理にもよく使われています。

ちなみに、かつては「芋」といえば、じゃが芋ではなく
里芋!だったそうです。
古くから、各地、とくに東北地方で、芋煮会など
秋の行事で重宝されてきました。

江戸期には、米の不作に備えて、里芋が作られていたこともあり、また
中秋の名月には里芋をお供えする…
…とにかく、日本人にたいへん馴染みの深い作物です。

里芋は、主に、でんぷんとたんぱく質が主成分。
食物繊維や、ビタミンB1、B2やカリウム等ミネラルが豊富。
脳細胞を活性化させて、老化を防止する働き、
血圧・コレステロールを下げる効果もあります。

独特のヌルヌルには、胃腸の表面を保護し、
胃潰瘍や腸炎を予防する効果もあるそうです。
身体にいいいろいろな働きがあるうえ、低カロリー。
嬉しい食材です。

さて、里芋といえば、煮物や汁物のイメージがつよいですが、
きょうご紹介するのは、里芋の和え物。
里芋を、里芋をつぶして味付けしたあえ衣で和えたものです。
もともとは宮崎県の郷土料理だそうですが、
練りごまを使って、すこしアレンジしました。

だしの美味しさと、胡麻の風味が、味を決めてくれます。
和え衣にねりこんだ胡麻が香り高くて美味しく、
ねっとりした口当たりがよくて、ご飯にもお酒のあてにも
ぴったり。

見かけはちょっと地味ですが、
味わい深く、まさに滋味。是非作ってみてください。

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◆のた芋~ごま風味の里芋のとも和え

【材料】(約4人分)
   里芋 約400g、 だし 300cc、
   A【うす口醤油・ みりん・酒 各大さじ1、塩少々】
   B【白練りごま・白みそ 各大さじ 1.5、
     うす口醤油・みりん・酒・砂糖 各小さじ2】
   白炒りごま 少々

【作り方】
   1.里芋はきれいに洗って、皮のままゆでる。
     (または、蒸す。または電子レンジで加熱する)
   2.大体やわらかくなると、少し粗熱をとり皮をむく。
   3.だしを煮立ててAと里芋を入れて10分ほど煮る。
   4.2の約1/3量(煮くずれているところなど)を取り分け、
     つぶして、Bと混ぜる。
   5.残りの里芋を一口大に切り、4で和えて器に盛り、
     白ごまをちらす。

   ※ 里芋をレンジ加熱するときの目安は、100gで約1分です。
   ※ 本来の「のた芋」は和え衣が甘口のようです。
     お好みの味に調節してください。

【今回使用したのはコチラ】

ねり白150
練りごま(白)


金ごま油290
金ごま油


すり白
すりごま(白)