きょうは、二月六日です。
「きょうは何の日?」によると、
・抹茶の日
(茶道の道具「風炉(ふろ)」の語呂合わせで、ふろ→26で、
二月六日になったとか)
・海苔の日
(七〇一年二月六日に大宝律令が施行され、租税として納められた
海産物の中に、海苔が表記されていたことから)
だそうです。
なるほど、スーパーの広告には、
抹茶を使ったお菓子や飲み物、それから、
味つけ海苔や焼き海苔など色いろな海苔製品が
のっています。
そして、その横に「初午」とあり、
いなり寿司や、いなり寿司用の揚げの宣伝ものっています。
そう、今年の初午(はつうま)は今日です。
初午は、二月に入って最初の午の日。稲荷神社のお祭りの日です。
お稲荷さんゆかりのきつねの好物と言われる油揚げを使った
「いなり寿司」が、いつの頃からか 行事食となっています。
とはいえ、節分の恵方巻きほど定着していないよう。
毎年日がかわり、はやければ二月一日、遅ければ十二日。
日が固定しないため、盛り上がりに欠けるのでしょうか。
もともと、京都の家々では、初午の日には、
はたけ菜の辛子和えと、かす汁をいただいていました。
はたけ菜は、京都で古くから栽培されている京野菜です。
その種は、油をしぼって、菜種油になり、
その花は、菜の花の漬物に。
葉や茎は、菜っ葉として、この寒い時季に収獲され、
煮物や和え物に重宝されています。
アクもクセもなく、太い軸も、この寒い時季はやわらかい。
かす汁は、一年で一番さむいこの時季、身体も心も温まる汁物です。
塩鮭や豚肉を入れるレシピも多いですが、
精進材料だけのかす汁もあっさりとして、美味しいものです。
どういう経緯で、食べるようになったのかはわからないのですが、
この寒い時季に、ビタミン豊富なはたけ菜は、風邪を予防し、
かす汁の酒かすは、健康にいい成分たっぷりで、身体の免疫力を高めてくれます。
きょう、ご紹介するレシピは、
辛し和えには、炙った油揚も加え、
かす汁にも油揚が入っています。
そして、
どちらもごまで風味と美味しさアップ。
辛し和えには、練りごまとすりごま、ダブルの胡麻づかい。
かす汁は、ごま油で素材を炒めてから煮ているので、
精進ですが、コクのある味。
はたけ菜が手に入らないときは、同じアブラナ科の
小松菜や水菜などでも、美味しいです。
是非作ってみてください。
◆ はたけ菜と油揚げの辛子ごまあえ
【材料】
はたけ菜 1把、 塩 少々、油揚げ 1/2枚
A【白練りごま・白すりごま・白味噌・うす口醤油・みりん 各大さじ1、
溶き辛子 少々】
【作り方】
1.はたけ菜は、塩を加えた熱湯でゆでて、食べやすく切る。
2.油揚をこんがり焼いて、短冊切りにする。
3. Aを混ぜて、1と2を和える。
◆かす汁
【材料】(約4人分)
酒粕 100g、だし(ベジブロス)3カップ
油揚げ 1枚、大根 約10㎝、にんじん 1/2本
ごま油 大さじ1、ねぎ 少々、七味唐辛子 少々
A【うす口醤油・白みそ 各大さじ1、 塩 少々】
【作り方】
1.酒かすはちぎってぬるま湯につけ、しばらくおいて柔らかくする。
2.大根、にんじん、油揚げは、食べやすく短冊切りにする。
3.鍋にごま油を熱して、2を炒め、だしを入れて煮立て、やわらかくなると
1の酒かすを入れて煮溶かし、Aを加えて味をととのえる。
4.器に盛り、ねぎの小口切りを盛り、好みで七味唐辛子をかける。
※ 酒かすと白みそは、種類によって味や塩分も違うので、
味をみながら、加減してください。
【今回使用したのはコチラ】
すりごま(白)