七月の京都、といえば祇園祭!です。
1日の吉符入(きっぷいり・山鉾町の関係者が集まり、祭の無事を祈願)
から始まる祇園祭。
2日のくじ取り式(巡行の順番をくじ引きで決める儀式)、
10日のお迎え提灯、神輿洗など、いろいろな行事が続いています。
祇園祭のハイライト山鉾巡行が、前祭(7月17日)だけでなく、
後祭(7月24日)もするようになってから四年目。
それまで(2013年まで)は、
7月17日に山鉾全基が一斉に巡行していました。
今は、17日の前祭に23基、24日の後祭に10基と分かれて巡行しますが、
これが、もともとの伝統の形、後祭が約50年ぶりに復活したのです。
祇園祭の起源は、平安期に疫病の流行を憂い、除疫、無病息災を祈願された
ことから と言われています。
古くは、度重なる大火や、応仁の乱・第二次世界大戦等
また近年では、京都市内のドーナツ化現象による山鉾町の居住者が減少等々
時代のさまざまな変化で 行事の存続が危ぶまれことも数多ありました。
そんな幾度もの困難を乗り越え、1200年近く歴史と伝統を引き継いだ祇園祭。
京都に住まう多くの人にとって特別な行事であり、また
観光に来る人にとって、魅力的な祭なのでしょう。
今年も、多くの海外からの観光客の姿を見かけます。
昨日(12日)、山鉾町を少し歩いて祇園祭を感じてきました。
10日から14日までは、鉾建てです。
山鉾は、いずれもかなりの大きさ。分解して収納されているので
組み上げて、懸装が施されます。
柱で胴組が組み立てられますが、荒縄による「縄絡み」と呼ばれる
祇園祭ならではの伝統的な技法で、釘は1本も使われません。。
この写真は組み立て途中の「船鉾」
組み立てられていく様を見るのも、なかなか面白いものです。
そして、こちらは函谷鉾。
もうすっかり鉾建てが終わり、曳き初め(いわば試運転)が
始まるところでした。
↓
四条通りで、阪急烏丸駅の近くなので、人出も多いです。
そして、こちらは鶏鉾。
このように前掛け等の懸装品を付けると、
豪華絢爛になります。(「縄絡み」が隠れて、もったいない気もしますが)
さらに提灯が付けられ、暗くなって火が灯ると、祇園祭らしさが高まります。
* * *
祇園祭は、別名「鱧祭」と呼ばれます。
海から離れた京都で、この暑い時季に、鮮度のいい魚を入手するのが
難しかった時代、生命力の強い鱧は生きたまま届いたことから
夏の京都に欠かせない食材となり、祇園祭に食する習慣が根づいたよう。
獰猛なほど強く、味が豊かな、美味しい魚の「はも」ですが、
…ちょっと値段が高いのです。
きょうは、はもと同じく今が旬ですが、対照的な「いわし」
(はもと比べて、値段はぐんと低め、鮮度も落ちやすいいわし)
を使った献立をご紹介いたします。
梅干し・生姜・ごまで、夏らしくさっぱりした味に煮た、ごま梅煮です。
梅干しと一緒に煮ると、いわし特有のくさみがとれ風味がよくなり、
ほのかな酸味が食欲をそそり、また、
ごまを加えることでコクのある味になります。
小さめのいわしなら骨ごと食べられるのでカルシウムもたっぷり
摂れます。
作り置きにもなる一品、ぜひお試しください。
◆ 小いわしのごま梅煮
【材料】
小いわし(10cmくらい) 20尾くらい、 生姜 1かけ、
梅干し 2個 、 昆布だし 約1/2カップ、
A【醤油・酒 大さじ2、 みりん大さじ1、 砂糖 小さじ1】
白すりごま 大さじ2
【作り方】
1.いわしは、イワシは内臓(と頭)をとり、水でよく洗う。
2.鍋(厚手のもの)に昆布だし、薄切りの生姜とAの調味料を入れ
煮立て、いわしを並べ入れて梅干しも入れ、中火で煮る。
3.2がフツフツすると、クッキングペーパーで落とし蓋をして、
煮汁をまわしかけて、弱火でゆっくり煮る。
4.汁気が少なくなると、ペーパーをとって鍋を傾けて煮汁を
全体にいきわたらせて、少し煮詰めて火を止め、ごまを加え混ぜる。
※ 出来たてより、少しおいた方が味がなじんで美味しい。
※ 調味料の分量は、梅干しの塩加減によって調節してください。
【今回使用したのはコチラ】
すりごま(白)