おしょらいさん 五山の送り火

おしょらいさん…
京都では、お盆に帰ってくると言われる精霊、ご先祖の霊を
「おしょらいさん」と呼びます。

おしょらいさんは、13日にお迎えして、
16日、五山の送り火の日に、お送りする、
残暑の中の、大切な行事です。

おしょらいさんには、精進の料理をお供えします。
茄子、三度豆、きゅうりやトウガラシなど、
夏野菜がよく使われますが、決まりはないので
ご先祖の好物だったもの等など。

甘いものでは、おはぎ。
十三日にはお迎え団子、十六日にはお送り団子。
そのまま、あるいは、きなこやあんこを添えてお供えします。

そして、
十六日の朝に必ずこしらえるのが、
あらめと油揚げの煮物。これでおしまいです。

「あらめ」、ご存じでない方もいらっしゃるかもしれません。
スーパーであらめをさがしていて、置き場を尋ねたら、
「あらめ」が何かわからない店員さんだった、ということが
2、3回あったので、ふだんはあまり食べなくなっているのかもしれません。

が、京都では、8の付く日(8日、18日、28日)には
あらめをいただく食習慣があります。
(芽が出るように、という願いからのようです。
今もそうしているご家庭は少ないかもしれませんが…)

あらめのゆで汁は、厄除けになる、とされ、
五山の送り火の朝に、玄関先にまく、といいます。
「追い出しあらめ」と呼ばれ、おしょらいさんをお送りするときの
風習のひとつです。

あらめはひじきに似た海藻で、
カルシウムや食物繊維たっぷりのヘルシーな食材。
ひじきとは、また違う食感ですが、同じように料理に
使えます。

煮物は、前に紹介しましたので、(→こちら
今回は、サラダ風にいただく簡単レシピです。
五山の送り火の夜の食卓に、
あらめの煮物とともに、いかがでしょう。

020_

◆ あらめの梅胡麻だれがけ
【材料】(約4人分)
   あらめ 20g、 きゅうり 1本
    胡麻だれ【白練りごま 大さじ1/2、酢・だし 各大さじ1
          梅干し 1個、 白すりごま 大さじ1、
          薄口しょうゆ・みりん・金ごま油 各少々】

【作り方】 
   1.あらめは、洗って15分ほど水で戻してザルにあげ、
     サッと熱湯を通し、冷ましておく。
   2.きゅうりは、細切りにする。
   3.梅干しをたたいてから、胡麻だれの材料を混ぜておく。
   4. 1と2を混ぜて、いただく直前に3の梅胡麻だれで和える。
   ※ 梅胡麻だれは、酢など調味料の量を調節して、
     お好みの味加減にしてください。

   ※ お好みで、にんじん、カラーピーマンなどの細切りを
     加えると、彩りも美しいです。

   ※ きゅうりの細切りは、斜めに薄切りにしてから、
     少しずつずらして重ね、端から切っていくと、
     長さがあり、どの部分にも緑色(皮のところ)がある
     細切りになります。

012

【今回使用したのはコチラ】
                                           

ねり白150
練りごま(白)


すり白
すりごま(白)


金ごま油290
金ごま油

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です