ごま香る~牡蠣のピリ辛炒めみぞれ和え

はやいもので十一月に入りました。先月は、雨の日が多く、
暑くなったり寒くなったり大型台風が来たり……と
天候不順でしたが、十一月に入ってからは、
穏やかな秋晴れの日がつづきます。

先日の文化の日を含む連休も、日中は麗らかな陽射しの暖かな日でした。
が、朝夕はぐんと冷え込む今日この頃、
寒暖差が大きくなってきたためか、紅葉の色も急に
鮮やかさが増してきたようです。

そして今日11月7日は、二十四節気の立冬。
立冬は初めて冬の気配が現われてくる日、とされています。
「立」が付くのは「立春」が有名ですが、新しい季節になるという意味。
暦の上では、立冬から冬!となります。
(とはいえ、まだこれから紅葉を愛で晩秋を楽しむ時季ですが…)

さて、冬至にはかぼちゃをいただきますが、
立冬には そのような食の風習はありません。
寒暖差が大きいので、風邪をひいたり、体調をくずしたり…
ということがないように、旬の食材をいただいて、
これからの寒さにそなえ
体力と元気をつけたいものですね。

旬のもの、いろいろありますが、
魚介の中から「牡蠣(かき)」、
野菜から「大根」 を使った献立をご紹介します。

牡蠣は高たん白低脂肪で、数多くのアミノ酸、各種ビタミン、
様々なミネラル、グリコーゲンやタウリンなどの栄養素を多量に
バランスよく含む栄養豊富な食材。
そして、大根は、年中 野菜売り場で見かけますが、
本来は晩秋から冬が旬、寒くなると、
みずみずしく甘味が増していきます。

牡蠣と大根で「牡蠣のピリ辛炒めみぞれ和え」です。

この献立では、大根をおろしています。
大根はおろすことで、抗菌作用やガンを抑制する作用、
免疫力が高まります。
消化も助けるので、胃腸にも優しくヘルシー。

ただ、おろすと時間の経過とともにビタミンCが減っていくそうです。
酢を少々加えると、ビタミンCが壊れにくくなるので、
お酢を混ぜているのがポイントです。
また、辛味が強い大根は酢酸の働きで、辛さが緩和されます。
味もさっぱりして、牡蠣のこってりしたピリ辛の味と
とてもよく合います。

牡蠣の下ごしらえの仕方も書いておきます。
ちゃんと下ごしらえすると、牡蠣はふっくらと美味しく
臭みなく仕上がります。是非作ってみてください。

▼牡蠣の下ごしらえ
牡蠣(約150g)をボールに入れて、塩と片栗粉を小さじ1ずつかけ、
全体に、牡蠣のヒダの中にも行き渡るよう、手で優しく混ぜる。
10秒ほど混ぜると、水を1/2カップほど加えて更にそっと混ぜる。
ヌメリと汚れがたくさん出るので、それを捨て、新しい水をためて、
やさしくさっとすすぎ(2度すすぎ)ザルに上げ、水気をきっておく。

◆ 牡蠣のピリ辛炒めみぞれ和え
【材料】(2~3人分)
・牡蠣 1パック(150g)
・片栗粉 適宜
・ごま油 大さじ1
・生姜 1かけ
・鷹の爪1本
・塩、こしょう 各少々
A【オイスターソース・醤油・酒・みりん 各小さじ2、 砂糖 少々】
・金ごま油 少々
・大根 約7cm
・酢・うす口醤油 各少々
・細ねぎ 1本

【作り方】
1.大根はおろして酢、うす口醤油を混ぜておく。

2.下洗いした牡蠣の水分をキッチンペーパーなどでふきとり、
片栗粉をまぶす。

3.ごま油、鷹の爪を入れ熱したフライパンで2を焼く。
こんがりと焼き目が付くくらい。

4.両面焼けると、Aの材料を混ぜて鍋肌から入れて、おろし生姜も入れて
からめて火を止める。

5.器に盛り、1の大根おろしをのせて金ごま油をタラっとかけ、
細ねぎの小口切りを散らす。

※ お子様には鷹の爪なしで。
※ ピリ辛好きの方は、仕上げにごまらあ油をどうぞ。
※ 辛みのある大根おろしがお好みの方は、先の方(細い方)
でおろしてみてください。