さつま芋おはぎ~秋彼岸に

きょうは、秋分の日です。
そして、秋彼岸の中日。
今年の秋彼岸は、9月19日から25日までの
1週間です。

「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、
ひときわ厳しかった残暑も、いつのまにか弱まり、
過ごしやすくなってきました。

この慣用句、文字通り、
お彼岸になれば、暑さも寒さもやわらぐ、
という意味と、もう一つ深い意味があります。

暑さ寒さだけでなく、悩みや苦しみも
この世(彼岸に対する此岸(しがん))の間だけのもので、
彼岸、すなわち悟りの境地に達すれば、
暑さ寒さはもちろん、悩みも苦しみも煩いもなくなる、
という意味です。

何やら、いろいろ考えさせられます。
 
この飛び石連休に、お墓参りをしたり、
仏壇におはぎをお供えして、
お供養をする、という方も多いと思います。

ご先祖をしのんで、自らの生活をゆっくり考える
いい機会かもしれません。
ゆったりした気持ちで、おはぎを作るのもいいものです。

おはぎは、和菓子の中でも手作りしやすく、
材料も揃えやすいです。

餡は、小豆から炊いてもよし、市販のものを使うと手軽ですが、
どちらもないときに、さつま芋あんの変わりおはぎは
いかがでしょう。

さつま芋は、もち米を炊くときに炊飯器で一緒に炊きます。
お芋ごはんを炊く要領で、さつま芋は洗ってそのまま上に置きます。

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時間も手間も光熱費も節約でき、一石三鳥です。
さつま芋ごはんといえば、相性がいいのが黒ごま。
さつま芋おはぎにも、黒ごまがよく合います。
是非お試しください。

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◆さつま芋おはぎ
【材料】(約16個分)
    もち米 1.5合、 塩 少々  
     さつま芋 小3本(約400g)、 砂糖 約30~50g
     黒すりごま 大さじ4 + 砂糖 大さじ1
     黒炒りごま 大さじ1
     あん お好みで適宜

【作り方】
   1. もち米洗って、ザルにあげてから 分量の水に浸け、
      上にさつま芋をのせて、普通に(炊飯器で)炊く。
      炊き上がると、さつま芋を別に取り出して、
      塩少々を混ぜてめん棒などで半つぶしにする。
   2.取り出したさつま芋は皮をむきつぶし、砂糖と塩一つまみ
      加えて弱火でさっと練る。(かたいときは、水も加える)
    3、1を丸め、2を丸く広げた上にのせて、ラップで包む。
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   上に黒炒りごまを散らす。
   3.2を丸めて、1を丸く広げた上にのせて包み、周りに
      黒すりごまと砂糖をまぶす。

   ※ 今回は、もち米だけで作りましたが、うるち米を混ぜて炊いても
     美味しいです。

   ※ 砂糖の量は、さつま芋の味によって調節してください。

   ※ さつま芋は、皮つきのままでも…お好みで。
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あんこを真ん中にいれても美味しく、断面がきれいです。

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【今回使用したのはコチラ】


すり黒
すりごま(黒)


いり黒
炒りごま(黒)

肉巻き半熟卵~お月見の日に~

月月に月見る月は多けれど
           月見る月はこの月の月

十五夜を称えた、詠み人知らずの短歌です。

「月」が八つ出てきますが、日本語では、
空の月(moon) も 月日の月(month) も、どちらも「月」
下の句最後の3つの月(月見るはこの)の
それぞれの月が、どちらの月なのか、考え込んでしまいます。

歌の意味は、
「毎月毎月、月を鑑賞できる月は多いけれども、
 月を観る値打ちがあるような名月といえば、まさに今月のこの月です」
あるいは、
「毎月毎月、月を鑑賞できる月は多いけれども
 名月を観るのに最適な月といえば、、この美しい月が出ている今月です」

どちらでしょう?!

さておき、きょうは、十五夜、中秋の名月。
中秋の名月は毎年日が変わります。
九月七日から 十月八日までの間に訪れる満月の日が、
十五夜・中秋の名月です。

いにしえの平安の貴族の間では、舟遊びをして、池の水面に
あるいは杯に映って揺れる月を愛で、歌を詠み、
月見の宴を楽しんだと聞きますが、
現代のお月見といえば、すすきを飾って月見団子や里芋や栗をお供えして
月を眺めて楽しむ、という感じでしょうか。

かつては、月の満ち欠けによる暦をもとに、生活し、
農作業が行われてきました。
月とともに成長していく作物の実り、
秋の収穫を供えて、月に感謝の気持ちをささげていたのでしょう。

秋は空気が澄んで、天気のいい夜は月がことさら美しいですが、
毎年、この時季は台風シーズンで、空模様が不安定。
先日から相次ぐ台風の影響で、心配です。
江戸時代にも 「中秋の名月、十年に九年は見えず」
と言われていたそうで、今も昔も、名月が見られるかどうか
気をもんでいたのですね。

お月見といえば、先程も出てきた「月見団子」
月見団子は、まんまるく形作ったお団子を球形の月に見立てたものです。
ほかに、月見のつく食べ物といえば、月見うどん(そば)。
月見うどんは、うどんの上に(生)卵を落とし、黄身を月に見立てたものです。

今年のお月見は、半熟卵で肉巻き卵を作ってみました。
卵は、とろとろの半熟に仕上げましたが、
ご家族のお好みに合わせて
秋のお月見のおともにいかがでしょう。

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◆肉巻き半熟卵
【材料】(4個分)
    卵 4個(M寸)、 豚薄切り肉 160~200g、
    A 【醤油・みりん・酒 各大さじ2、生姜汁 少々】
    小麦粉・ごま油 適宜
    付け合せ野菜(キャベツ、ピーマンなど)

【作り方】
  1.好みの茹で加減でゆで卵を作る。
   ご参考までに→(半熟、かた茹で…好みのかたさのゆで卵の作り方
  2.Aをまぜて合わせ調味料を作っておく。
  3.1のゆで卵の周りに小麦粉をまぶしつけて、豚肉を巻く。
    (最初、縦に巻き、それから、横にくるくると巻いていく)
    まわりにも小麦粉をまぶし、軽くにぎるようにしてなじます。   
  4.フライパンにごま油を熱し3を焼く。回しながら全体に焼き色が
    つくよう、香ばしく焼く。

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  5.キッチンペーパーでフライパンの油を軽く拭き取り、
   Aを回し入れ、煮からめる。横で付け合せの野菜
   (ここではピーマン)を炒める。
  6.キャベツの千切りとともに盛り付ける。

※ 調味料は、お好みで、甘みを加減してください。

※ ごま油の量は、豚が赤身であればやや多い目、
  三枚肉など脂肪が多いときは控え目に。

※ 付け合せ野菜は、ピーマンのほか、青菜やきのこなど、
  キャベツの代わりに、ちぎった水菜、さっとゆでたもやしなども
 よく合います。

※ M寸の卵1個につき豚肉40~50gで、全体にすきまなく巻けます。

【今回使用したのはコチラ】
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(白)ごま油 

簡単栗おこわ~栗の節句に

きょう九月九日は、五節句のひとつ、重陽の節句です。

五節句とは、
 一月七日 人日(じんじつ)の節句
 三月三日 上巳(じょうし)の節句
 五月五日 端午(たんご)の節句
 七月七日 七夕(しちせき)の節句
 九月九日 重陽(ちょうよう)の節句

節句の「節」というのは、節分の「節」と同様、季節の変わり目のことです。
そして、その季節の植物から生命力をもらい邪気を祓います。

一月七日は七草…(七草粥をいただく日)
三月三日は桃…(桃の節句、女の子の誕生と成長を祝うひなまつり)
五月五日は菖蒲…(菖蒲の節句、男の子の誕生と成長を祝う)
七月七日は笹…(七夕まつり)
そして
九月九日は菊。…ですから、菊の節句とも呼ばれています。

中国では、菊は邪気を祓い長生きする効能があると信じられており、
中国思想の影響で、平安時代の貴族は、菊花を浮かべた酒を酌みかわし、
菊を湯船に浮かべた菊湯に入ったりして、長寿を祈願したそうです。

一方、庶民の間では、重陽の節句が作物の収穫時期と重なるため
「栗の節句」と言われて栗飯や栗餅を食べて祝っていた、とも聞きます。

重陽の節句は、今では五節句の中で一番なじみがないように思われます。
が、昔の日本人の暮らしや習慣を受け継いで、
節目節目の行事や季節感を大切にしていきたいもの。
食卓に、節句にちなんだ献立を取り入れてはいかがでしょう。

きょうは、栗の節句…栗おこわを作ってみました。
栗おこわというと、ちょっと手間がかかりそうに思われがちですが、
手軽に栗の甘露煮を使って、炊飯器で炊きました。
(本来、おこわは餅米を蒸すのですが…)

くっきんぐせさみおいるを加えることで、
栗おこわの味や風味をいかしたまま、
自然なつややかさが出て、炊き上がったご飯の
一粒ひとつぶが立って、口に入れるとほわっと
美味しい食感に、風味よく出来上がります。

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◆栗おこわ
【材料】
   もち米 2合、 A【酒 大さじ1、 うす口醤油・塩 各小さじ1/2】
   くっきんぐせさみおいる 大さじ1/2、 昆布 5cm角くらい
   栗の甘露煮 8~10粒くらい、 黒炒りごま 適宜
   
【作り方】
   1. もち米をといで、しばらく水に浸けザルにあけて水をきる。
   2. 1を 炊飯器に入れ、やや少なめの水とA、昆布、
     汁気を切った栗、くっきんせさみおいるを入れて
     普通に炊く。
   3.炊き上がると、底から切るようによく混ぜて水分をとばし、
     お重箱やお茶碗によそい、黒ごまを散らす。

   ※ もち米とうるち米を混ぜても美味しいです。

【今回使用したのはコチラ】

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くっきんぐせさみおいる


いり黒
炒りごま(黒)

ローリング・ストック !!

きょうは、防災の日です。

1923年、関東大震災に見舞われた日が、
9月1日だったことに由来、
地震などの災害に対する心構えを準備し、
非常時のための備えについて確認する日です。

1995年の阪神・淡路大震災、2004年の新潟県中越大震災、
2011年の東日本大震災、そして今年の4月の熊本地震。
いろいろな場所で大きな地震が起こっています。
震災が起こらないことを祈るばかりですが、
まずは、防災の日をいい機会に
ご家庭にある防災グッズや備蓄品を見直してみませんか。

大災害発生時、公的な支援物資はすぐに届かないことも多く、
コンビニなどお店も人が殺到し、食品が入手できない可能性もあります。
食品については、最低でも3日分は用意しておくべき、と
言われています。

乾パン、缶詰(すぐ開けられるタイプ)、栄養補助食品、飴やチョコレート、水…
そのままで食べられるものが便利です。

ただ、非常食でも賞味期限があります。
「気がついたら、賞味期限がずいぶん前に過ぎていて
全部捨てて買い直した…」というのでは、
もったいないです。
年に1度はチェックをして、期限が近いものから食べていき、
その分を買い足す・・・という「ローリングストック」法を繰り返して、
常に家庭に新しい非常食を備蓄することが推奨されています。

さて、我が家もローリングストックで、
新しい缶詰を非常用に備え、古い缶詰を開けました。
さかなの缶詰は、晩ご飯のひと皿に…。
そのままでも食べられるさかな缶ですが、
ちょっとひと工夫すると、おかずにも酒の肴にもなります。

ごまと組み合わせたこんな一品いかがでしょう。
火を使わず、包丁も使わず、混ぜたり和えたりするだけの
簡単さ。ごまの香ばしさが加わって、一味違う味です。
ぜひお試しください。

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レシピというほどのものではないのですが…
◆さかな缶の胡麻まぶし
【材料】
   ツナ缶(ブロックタイプ)・さんまの味付け缶 各1缶
   炒りごま 大さじ2~3 すりごま 大さじ2~3
   青じそ 約5枚、 細ねぎ 約3本
   マヨネーズ・柚子胡椒・わさび・辛子 各少々
   
【作り方】
   1.ツナ缶はひと口大にして、柚子胡椒(またはわさびや辛子)を
     混ぜたマヨネーズを周りにうすくぬって、炒りごまをくっつける。
   
   2.さんま缶は、ひと口大にして、周りにすりごまと青じそ
     (または、ねぎ…キッチンバサミで切る)をまぜて周りにまぶす。
   
   ※ やや乾いた感じのツナにはマヨネーズをぬってから
     いりごまを付けました。
   
   ※ 煮汁も味もしっかり付いている味付け缶には、水分をすう
     すりごまと青じそ(ねぎ)をつけてみました。

   ※ お好みで直接ごまだけをつけても、美味しいです。
     ごまは、白黒お好みで~。
   

【今回使用したのはコチラ】
 
いり白
炒りごま(白)


いり黒
炒りごま(黒)


すり白
すりごま(白)


すり黒
すりごま(黒)

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ごま香る納豆で朝ごはん

八月最終週となりました。
かつては、学校の夏休みは八月いっぱいで、九月から二学期でしたが、
いつの頃からか、夏休みは、お盆が過ぎて数日で終わるようです。

地域や学校によって終わる日は、まちまち・・・
きょうから新学期、という学校も多いのではないでしょうか。

夏休み中に夜更かしの習慣がついていたり、
朝ごはんを 食べなかったり、時間が不規則だったり…
ということはありませんか。

夏の疲れも出やすい時期、体調をくずしたり、
やる気が減退したりしがちです。
夏休み明け、生活リズムを取り戻すため
朝ごはんをしっかり食べましょう。

朝ごはんは、栄養を補給するためだけでなく、
頭と身体を目覚めさせる効果があります。

食べ物を見ることで、噛むことで、胃に食べ物が入ることで、
身体は目覚め、睡眠中に消費されたエネルギーが脳に補給され、
頭の働きが活発になります。

…とはいえ、朝は時間がない、
という方にお勧めなのは、手間いらずの納豆です。
良質のタンパク質を含み、血液サラサラや美肌に効果があり、
食物繊維で腸内環境を改善する、等など、栄養豊富な納豆!

…なのですが、あの独特のにおいが苦手、
という方もいらっしゃるかもしれません。

かくいう私が、実はかつてそうだったのですが、
あるものを加えるようになってから、
納豆が苦手から、いつのまにか好きに変わりました。

あるもの、というのは…
それは、ごま油です!
納豆にほんの少しのごま油をたらしていただくと、
風味がよくなり、香ばしさがアップ。
納豆の気になるにおいが緩和されて気にならないのです。

その納豆に、アボカドとオクラを混ぜていただくのが
夏の我が家の人気小鉢です。

ねばねば納豆に、ねっとりししたアボカド、
プチプチっとしてしゃきっと感もあるオクラ、
相性がよくて、いろいろな食感も楽しく、
何よりヘルシーです。

オクラのぬめりには、胃腸の調子を整える働きがあり、
また、β-カロチンもたっぷり。
アボカドは、ビタミンEやミネラル豊富。

ごま油を加えることで、風味豊かになるだけでなく、
β-カロチンの吸収もよくなるのです。

朝ごはんのおともだけでなく、
酒の肴にもなりそうな一品、ぜひお試し下さい。

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◆アボカド・オクラ納豆
【材料】
   納豆 1パック、 オクラ 5本、 アボカド 1/2コ、
   醤油 少々、 金ごま油 少々、 削り節 少々、
   白すりごま 大さじ1~2
   お好みで、ごまらあ油 少々
   
【作り方】
   1.オクラは、6~7ミリ幅に切る。
     アボカドはオクラと同じくらいの大きさに切る。
   2.納豆をほぐすように混ぜ、1のオクラを混ぜる。
     醤油、金ごま油、削り節、ごまを加えて混ぜて、味を調え、
     アボカドも混ぜる。

   ※ オクラは、生でも、さっと茹でたものでも、お好みで。
   
   ※ 写真は、上にスプラウトを散らしていますが、
    青じそを(せん切り、またはちぎって)添えてもよく合います。
   
   ※ ご飯にのせて丼風に。
     海苔で巻いて手巻き風に。
     あるいは、お素麺に。 お好みでいろいろお試しください。
  

【今回使用したのはコチラ】

金ごま油290
金ごま油

             


すり白
すりごま(白)


ごまらあ油60 
ごまらあ油

 

なすのキャビア風

八月もはや下旬となりました。

熱くなって応援した高校野球も終わり、
史上最多のメダルとたくさんの感動を運んでくれた
リオ五輪も閉会…。

リオとは時差がちょうど12時間、
深夜にテレビにかじりつき、不規則な生活を送られた方も
いらっしゃるかと思います。

そうでなくても、夏の疲れが出やすい時期、
元気に過ごせるように、旬の野菜をしっかり食べるようにしましょう。

さて、夏の野菜の中では、何がお好きでしょうか?
私の周りには、なす好きの人が多いです。
煮ても、焼いても、炒めても、蒸しても、おいしく
和風、洋風、中華風、エスニック、どんな味付けにも合うなす。

多様なのは料理だけでなく、「なす」がつくことわざもたくさんあります。

「一富士 二鷹 三茄子」
 …初夢に見て縁起がよいとされるもの。

「親の言葉となすびの花は千に一つの無駄もない」
 …なすの花は咲くと必ず実を結ぶ。
  同様に親の意見もすべて子のためになり無駄がない。

「秋なすは嫁に食わすな」
 …おいしい秋なすは、嫁には食べさせない。
  (なすは体を冷やすので嫁を気遣って、という説もあり…)

「瓜の蔓(つる)に茄子はならぬ」
 …瓜の蔓になすが実らないことから、
  平凡な親から非凡な子は生まれないこと。

「師走筍寒茄子(しわすたけのこかんなすび)」
 …筍も茄子も冬は旬でないため、手に入れるのが難しい。
  望んでも叶わないこと。

・・・どれも、なすを美味しいもの、よいイメージでとらえています。
古来から、なすは日本人に愛されてきたのでしょう

さて、きょうは「なすのキャビア風」を紹介いたします。
なすの種のつぶつぶと、深い味わいが、キャビアに似た一品です。

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旬の後半…夏の終わりから秋にかけては、種を含んだナスが
増えてきます。
なすの種は、好まれないことが多いのですが、
このお料理では、つぶつぶ感がアクセントにもなっています。
これからの季節のなすでぜひ作ってみてくください。

皮をよく焼いてむくので、
皮にちょっと傷があったり、茶色くなっていて
お買い得のなすでも大丈夫です。

手軽ななすで、高価なキャビア風になるので、
「貧乏人のキャビア」とも言われるそう。
私は、キャビアを食べたことがないのですが、キャビアに劣らぬ美味しさ!
と言われています。

◆ なすのキャビア風
【材料】
   なす 3本、 にんにく 1かけ、 アンチョビ 2~3枚
   くっきんぐせさみおいる 大さじ1、 塩・こしょう・醤油 各少々
   フランスパン 適宜
  
【作り方】 
   1.なすは、包丁で縦に切れ目をいれてから、予熱したグリル
    (オーブントースター)で皮が焦げるほど焼く。(焼きなすの要領)
     皮をむいて粗みじんに刻む。
   2.にんにく、アンチョビをみじん切りにし、くっきんぐせさみおいるで
     炒め、香りが経つと1も加えて炒める。
   3.ねっとりすると、塩・こしょう・醤油で味をととのえる。

   ※ 熱いままでも、冷蔵庫で冷やしても、どちらも美味しいです。
     焼いたフランスパンに添えてどうぞ。

【今回使用したのはコチラ】

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くっきんぐせさみおいる

おしょらいさん 五山の送り火

おしょらいさん…
京都では、お盆に帰ってくると言われる精霊、ご先祖の霊を
「おしょらいさん」と呼びます。

おしょらいさんは、13日にお迎えして、
16日、五山の送り火の日に、お送りする、
残暑の中の、大切な行事です。

おしょらいさんには、精進の料理をお供えします。
茄子、三度豆、きゅうりやトウガラシなど、
夏野菜がよく使われますが、決まりはないので
ご先祖の好物だったもの等など。

甘いものでは、おはぎ。
十三日にはお迎え団子、十六日にはお送り団子。
そのまま、あるいは、きなこやあんこを添えてお供えします。

そして、
十六日の朝に必ずこしらえるのが、
あらめと油揚げの煮物。これでおしまいです。

「あらめ」、ご存じでない方もいらっしゃるかもしれません。
スーパーであらめをさがしていて、置き場を尋ねたら、
「あらめ」が何かわからない店員さんだった、ということが
2、3回あったので、ふだんはあまり食べなくなっているのかもしれません。

が、京都では、8の付く日(8日、18日、28日)には
あらめをいただく食習慣があります。
(芽が出るように、という願いからのようです。
今もそうしているご家庭は少ないかもしれませんが…)

あらめのゆで汁は、厄除けになる、とされ、
五山の送り火の朝に、玄関先にまく、といいます。
「追い出しあらめ」と呼ばれ、おしょらいさんをお送りするときの
風習のひとつです。

あらめはひじきに似た海藻で、
カルシウムや食物繊維たっぷりのヘルシーな食材。
ひじきとは、また違う食感ですが、同じように料理に
使えます。

煮物は、前に紹介しましたので、(→こちら
今回は、サラダ風にいただく簡単レシピです。
五山の送り火の夜の食卓に、
あらめの煮物とともに、いかがでしょう。

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◆ あらめの梅胡麻だれがけ
【材料】(約4人分)
   あらめ 20g、 きゅうり 1本
    胡麻だれ【白練りごま 大さじ1/2、酢・だし 各大さじ1
          梅干し 1個、 白すりごま 大さじ1、
          薄口しょうゆ・みりん・金ごま油 各少々】

【作り方】 
   1.あらめは、洗って15分ほど水で戻してザルにあげ、
     サッと熱湯を通し、冷ましておく。
   2.きゅうりは、細切りにする。
   3.梅干しをたたいてから、胡麻だれの材料を混ぜておく。
   4. 1と2を混ぜて、いただく直前に3の梅胡麻だれで和える。
   ※ 梅胡麻だれは、酢など調味料の量を調節して、
     お好みの味加減にしてください。

   ※ お好みで、にんじん、カラーピーマンなどの細切りを
     加えると、彩りも美しいです。

   ※ きゅうりの細切りは、斜めに薄切りにしてから、
     少しずつずらして重ね、端から切っていくと、
     長さがあり、どの部分にも緑色(皮のところ)がある
     細切りになります。

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【今回使用したのはコチラ】
                                           

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練りごま(白)


すり白
すりごま(白)


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金ごま油

立秋~ごま風味くず餅

きょうは立秋。

暦の上では、秋が始まる日…とされていますが、
体感では、暑さのピークが始まる日…のように思えます。

京都では、最高気温が37°C以上。
照りつける太陽、盆地特有の熱気に包まれた
まとわりつくような蒸し暑さの一日でした。

地球の裏側のリオデジャネイロでは
熱い熱い五輪の戦いが始まりました。
昨日の開会式につづいて、早速
手に汗握るような たくさんの場面に
ドキドキして目が離せません。

そして、甲子園では高校野球。
ここでも熱い戦いが繰り広げられていきます。

厳しい暑さには辟易ですが、
オリンピックや高校野球の熱さは、
楽しみですね。

なにはともあれ、
応援に熱くなって、暑さを忘れても
水分補給を忘れることがないよう、
お気を付けください。

こまめに水分、塩分、休憩をとり、
戸外では、通気性がよく、速乾性のある衣服を身に着け、
室内では、適度に冷房をつけて、
熱中症にならないよう、くれぐれもお気をつけください。

さて、きょうは、ひんやりと口当たりのいい
夏のおやつをご紹介いたします。

たっぷりの練りごまが入っているので栄養豊富。
ごまの風味は、強すぎず、ほんのりやわらかく感じられるくらい、
まったり、というより、あっさりしたお味です。

暑さで食欲がなくても、つるんと喉を通ります。
くず粉ではなく、片栗粉を使うので、お手軽。
是非お試しください。

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◆ ごま風味くず餅
【材料】(約4人分)
     片栗粉40g、 三温糖 40g、 白練りごま 40g
     水 220cc
     黒蜜【黒砂糖 30g、 水20g】
     きなこ 適宜、 白すりごま 適宜

【作り方】
     1.小鍋に、片栗粉、三温糖、練り入れて、ざっと混ぜ、
       水を加えて混ぜ、中火にかけてヘラで練り混ぜる。
     2.透明感が出てくると、火を弱め、弾力が出るまで
        2分ほど練り混ぜる。
     3.水で濡らしたバットなどにあけ、そのままおいて冷ます。
     4.黒砂糖と水を混ぜて、少しに詰めて黒蜜を作る。
     5.3を濡らした包丁で切り分け、
       きなこ、黒蜜、すりごまを好みでかけていただく。
     
     ※ 三温糖の量は、お好みで加減してください。
     ※冷蔵庫で冷やすと食感が悪くなるので、氷で冷やすのが
       おすすめです。
     ※ 作り方2では、ヘラを底につけながら混ぜ、
       よく練ることで、なめらかな口あたりになります。
     
【今回使用したのはコチラ】

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練りごま(白)


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すりごま(白)

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土用といえば…

今年の土用の丑は、きょう七月三十日。
少し前から、土用の丑の日をめぐる、いろいろなことを
新聞やらニュースやらチラシなどで目にします。

土用の丑、といえば、数年前までは、暑い夏を元気に乗り切るため、
鰻(うなぎ)を食べて栄養をつけて…という習慣を当たり前のように
思っていました。

が、ここ数十年 徐々に下降していた鰻の漁獲量が 近年激減して深刻化、
ついに一昨年、鰻は 絶滅危惧種に指定され、値段も高騰、
気軽に食べられなくなりました。

新聞やニュースでは、
外国産の鰻の輸入や安全性の記事、
鰻に代わるものとして、うなぎの味に近づけた養殖ナマズの話、
鰻の蒲焼きのかわりに、全然違う食材で作る蒲焼き…
…例えば、なす、じゃがいもやれんこん等のでんぷん質のもの、
 はんぺんなどを使って、見た目を蒲焼きに似せたもの…

等など、いろいろな話題が見られます。
この「今日(京)のおばんざい、なぁに。」でも、前に
じゃが芋と海苔を使った蒲焼きをご紹介しました。
こちら→2014年7月29日分

残念なことに、今年は、シラスウナギの不漁の影響で、
昨年よりも一割ほど鰻の値は高くなっているそうです。

ところで、
土用には、鰻以外にも、
昔から食べられている食材があります。

鰻ほど有名ではないのですが、
土用卵や、土用しじみ。

卵は、完全栄養食品。
その上、夏の土用に産み落とされた卵は、
特に精が付くと言われてきました。

そして、土用のしじみ(蜆)。
蜆の旬は、夏と冬の2回ありますが、
夏の「土用蜆」は、昔から「土用の蜆は腹の薬」と言われ、
鰻よりも昔から、土用に食されていたそう。

貝の中でも小さくて地味な印象のしじみですが、
滋養の宝庫のような貝類の中でも、
鉄分、ビタミンB1やビタミンEの含有量はトップクラス、
鰻の栄養にも負けないくらい、栄養豊富なのです。

また、「生きた肝臓薬」とも言われるほどで、
肝臓の機能を修復したり、活性化する効果に富んでいます。

ほかにも、貧血の予防や疲れ眼の改善、利尿の促進や
免疫力の強化など、様々な身体にいい効果があげられます。

旬の時期のしじみは、栄養価が普段より高くなることから、
土用の丑の日にしじみを食べるというのは、理にかなった話…
昔の人の知恵には、驚かされます。

さて、土用の丑の晩ごはん、
鰻があってもなくても、しじみの赤だしを食卓に…
いかがでしょう!

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◆ しじみの赤だし
【材料】(約4人分)
   しじみ 約300g、 昆布だし 3~4カップ、 
   赤みそ 大さじ2~3(味噌の塩加減によって味をみて調節)
   酒 大さじ2、 青味(ねぎ、三つ葉、貝割れなど)
   ごま油、練り白ごま 各適宜

【作り方】
   1.しじみは、殻をよく洗う(殻を合わせて軽くこするように)
   2.1%の塩水をつくり、バットに平たく並べてひたひたに漬ける。
    (500ccの水に塩約5g)
   3.さっと洗ってざるに上げてから、昆布だしと酒と一緒に鍋に入れて
    火にかけ、ゆっくり沸騰させ、アクをとりながら、弱火で少し煮る。
   4.殻が開くと、みそを入れて煮とかし、器に盛り、青味を散らす。

   ※ お好みで、みそを煮溶かす時に、練りごまを一緒に溶いたり、
    (一人小さじ1くらい)
    あるいは、仕上げにごま油を少したらすと、ごま風味が楽しめます。

   ※ ちなみに、私は、初めはそのままいただき、途中でごま油を加え、
    風味の変化を楽しんでいます。  

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 


ねり白150
練りごま(白)

ごま油で…豆あじの南蛮漬け

暑い毎日が続きます。

1933年のきょう7月25日、山形市で記録された40.8℃は、
2007年に更新されるまで、長らく日本の最高気温の記録だったそうです。

温暖化で騒がれるずっと以前、
80数年前にも、40℃以上の猛暑の日があったのですね。

ちなみに、きょうは、かき氷の日。
かき氷の別名「夏氷」=「な(7)つ(2)ご(5)おり」という語呂合わせと、
最高気温記録の日だったことから制定されました。

猛暑、酷暑のこの時季、冷たいかき氷は、最高のご馳走、
炎天下に熱くなった身体の熱を下げる効果もあります。

ただ、かき氷だけでは、まだまだつづく夏の暑さに
身体がついていきません。
良質のたんぱく質、ビタミンやミネラルを含む食材を
意識して食べるようにしたいものです。

最近、我が家では南蛮漬けが人気です。
南蛮漬けは、油で揚げた魚などを、唐辛子やねぎ等の野菜と一緒に
調味酢に漬けた料理。

魚に含まれるたんぱく質や、DHA、EPAなど健康効果の高い注目の栄養素、
玉ねぎ、ピーマン、にんじんなどの野菜に含まれるβ-カロチンやビタミンCなど
夏バテしない、元気な身体を作ってくれる栄養がとれます。

冷やしていただくので口当たりもよく、ほどよい酸味が食欲をそそります。
多い目に作って、冷蔵庫に入れておくと、1週間はおいしくいただけるので
保存食として作り置くのもいいですね。

揚げ物、というと、太るとか健康によくないイメージを持つ人もいるようですが、
それは誤解です。
身体にいい油・・・ごま油を使った揚げ物は、風味がよくて美味しい。
そして、ごま油は、酸化しにくく、また、加熱による劣化も少ない、
身体にやさしい、健康にいい油です。

ごま油には、血行促進や 美肌に効果のあるビタミンEたっぷり。
生活習慣病の予防など、いろいろな効果が期待されるセサミン、
カルシウム、鉄分、食物繊維など、ミネラルも豊富!

ごま油で揚げると、美味しくヘルシーなのです。
ごま油の香りがしっかり味わいたいときは、ふつうのごま油で、
素材の風味や、調味した味をいかして、ごま油の香りを抑えたいときは、
くっきんぐせさみおいるを使うのがお薦めです。

さて、きょうは豆あじの南蛮漬けをご紹介します。
小さめのあじは、揚げることで、骨まで食べられ、
カルシウムもたっぷりとれますし、
野菜をたっぷり入れると、サラダ感覚でもいただけます。
是非お試し下さい。

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◆豆あじの南蛮漬け
 【材料】(約4人分)
   豆あじ(小あじ) 12~16尾くらい、
   塩・こしょう 各少々、 片栗粉 適宜
   ごま油(くっきんぐせさみおいる) 適宜
      (揚げる用なので、鍋に深さ3cmくらい)

   にんじん 小1本、(赤)ピーマン 1コ、 玉ねぎ 1/2個
   長ねぎ 1/2本、 生姜 1かけ 
   A【昆布だし 180cc、 酢150cc、 塩 少々
     砂糖・みりん 各大さじ2 うす口醤油・濃口醤油 各大さじ1】
  
 【作り方】
  1.長ねぎ、にんじん、ピーマンは、約5cm長さのせん切りに、
    玉ねぎは薄切りに、しょうがは細いせん切りにする。
  2.Aを混ぜてさっと煮立てて、1を漬けておく。
  3.豆あじは、小さいもの洗ってそのままで、
    大きめのもの、あるいは、気になる方は、エラ、ワタ、ゼイゴを
   取り除く(魚売り場で取ってもらえるかもしれません)
   塩こしょうをふり少しおき、水分をしっかり拭き取る。   
  4.油を熱し、片栗粉を3にうすくまぶして(ポリ袋の中でふり混ぜると 
    手がよごれず、作業しやすい)揚げる。
  5.ゆっくりじっくり、泡が細かくなり、カラッとなるまで
    5分ほど揚げる。
    熱いうちに、2に漬け込む。
     
    しばらくおくと、味をなじんで、まろやかな味わいになる。

※ 甘味、酸味は、お好みで酢や砂糖の量を加減してください。
※ 野菜は、セロリを入れたり、長ねぎを焼いてから入れたり、
  お好みで。
※ 2に赤とうがらしを加えてピリ辛にしても美味しいです。
※ 油は、ごま油で揚げると、ごまが香ばしくて風味がいいです。
  くっきんぐおいるにごま油を2割ほど混ぜると、ごま油の風味が
  ほのかになり、そちらも美味しいです。
  お好みで使ってみてください。

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 
                                


cooking sesami oil

くっきんぐせさみおいる